コラム

マンジャロとは?効果・使い方・副作用と適応の注意

マンジャロは、チルゼパチドを有効成分とする週1回の注射薬です。日本で承認されている効能は2型糖尿病で、美容・痩身・体重減少を目的とする使用は適応外です。目的によって、承認の位置づけや治療で確認すべきことが変わります。

この記事では、作用と効果の研究、適応の違い、効果の見直し、使い方・副作用・保存方法を説明します。当院の料金や受診については、マンジャロのオンライン診療・処方料金をご覧ください。

チルゼパチド週1回の注射適応外使用の確認医師監修

監修:森田 將 医師(日本泌尿器科学会 専門医・指導医/日本内分泌学会 専門医/医学博士)

マンジャロはチルゼパチドを成分とする週1回の注射薬で、国内承認適応は2型糖尿病です。美容・減量目的は適応外使用です。使用方法・併用薬・体調を医師と確認し、保存条件を守る必要があります。

成分
チルゼパチド
剤形
注射薬
国内承認適応
2型糖尿病
美容・減量目的
適応外使用
使用間隔
週1回。用量は医師の指示に従う
保存
凍結を避け、2~8℃・遮光
解説

マンジャロの作用と承認されている用途

マンジャロはGIPとGLP-1という2つの受容体に作用する薬です。食事療法・運動療法だけでは十分な効果が得られない2型糖尿病に用いられます。インスリンの代わりに自己判断で切り替える薬ではありません。電子添文 §4・5・8・18

血糖と胃の動きにどう作用するか

GIPとGLP-1の受容体を刺激すると、血糖値に応じてインスリンの分泌が促されます。外国人の2型糖尿病患者を対象とした評価では、空腹時・食後の血糖値がプラセボ群より低下し、血糖を上げるホルモンであるグルカゴンの分泌にも変化が確認されています。薬の作用は、単に「脂肪を燃やす」という説明だけでは捉えられません。電子添文 §18.1・18.2.2–18.2.4

胃の内容物が送り出される速度を遅くする作用も報告されています。この作用は初回投与後に強く、反復投与で弱まることが示されています。これらは研究で確認された薬理作用であり、そのまま一人ひとりの食欲や体重の変化を予測するものではありません。血糖への効果を調べた試験と、美容・減量目的の有効性・安全性の評価も分けて考える必要があります。電子添文 §18.2.6

チルゼパチドはGIPとGLP-1の受容体に作用し、血糖に応じたインスリン分泌を促す。胃内容排出を遅らせる作用もあり、初回に強く反復で弱まる。個人の減量効果を保証する図ではない。
チルゼパチドの受容体への作用と、血糖・胃内容排出への作用の概略。

減量目的では適応外使用になります

美容・痩身目的のマンジャロ使用について、厚生労働省は有効性・安全性が確認されていないと注意喚起しています。医師の診察を受ける場合も、期待する変化だけでなく、適応外であることと健康被害の可能性を理解する必要があります。体重が何kg減るか、いつ変化するかを個人に保証することはできません。厚生労働省の注意喚起

効果

体重への効果は、どのように調べられているか

チルゼパチドには、肥満や体重に関連した健康上の問題がある成人を対象とした臨床研究があります。代表的なSURMOUNT-1試験では、糖尿病のない成人2,539人に、週1回のチルゼパチドまたはプラセボを投与し、72週間での体重の変化を比較しました。対象はBMIが30以上、または27以上で体重に関連する合併症がある人です。試験では、両群とも摂取カロリーを減らす食事と身体活動を増やす取り組みを併せて行っています。試験実施企業による研究条件の説明

試験で割り付けられた用量 72週時点の平均体重変化率
チルゼパチド5mg −15.0%
チルゼパチド10mg −19.5%
チルゼパチド15mg −20.9%
プラセボ −3.1%

数値は開始時の体重に対する割合で、減った体重をkgで示したものではありません。開始時の平均BMIは38.0で、少し体重を落としたい人を一律に対象とした試験ではありません。消化器症状などの有害事象も報告されています。SURMOUNT-1原著の著者抄録

この結果を、当院の各規格を使う一人ひとりの変化へ、そのまま当てはめることはできません。また、この研究結果によってマンジャロの美容・減量目的の国内承認が変わるわけではありません。研究の対象・用量・期間を合わせて見ることが大切です。

経過

効果を見直す時期と、続けるときの確認

体重の数字だけでなく、食事や水分が取れているか、副作用が続いていないかも確認します。承認された2型糖尿病治療では、血糖・尿糖を定期的に調べ、3~4か月で効果が不十分なら治療の変更を検討することが電子添文に示されています。これは美容目的で「3~4か月続ければ痩せる」という目安ではありません。

変化が乏しいときや吐き気などがつらいときは、自己判断で増量せず、使用状況と体調を医師に伝えてください。用量を増やすかどうかは、効果だけでなく副作用や過度の体重減少も踏まえて判断します。電子添文 §7.3・7.4・8.2・8.9

食事・運動も含めて考える

2型糖尿病治療では、食事療法と運動療法が基本です。一方、食事量が極端に少ない状態、激しい運動、過度の飲酒は低血糖の危険に関係します。食欲が落ちたからといって食事を抜き続けず、食べられない状態は診察で相談してください。電子添文 §5・9.1.3

やめた後の体重について

肥満、または体重に関連する合併症を伴う過体重の成人を対象としたSURMOUNT-4試験では、チルゼパチドの用量を調整して10mgまたは15mgまで増量する導入期間の後、プラセボへ切り替えた群で体重の再増加がみられました。「一度減ったら、そのまま維持できる」とは限らないことを示す結果です。当院の用量や個人の中止後の経過をそのまま示すものではなく、続ける場合も中止する場合も、その後の体重管理を医師と相談します。SURMOUNT-4原著の著者抄録

解説

ゼップバウンドとの違い

ゼップバウンドもチルゼパチドを含みますが、マンジャロとは別の製品です。ゼップバウンドには条件を満たす肥満症への承認があります。この承認によってマンジャロの美容・減量目的の使用が承認されたわけではありません。同じ成分の薬を重ねて使用しないでください。PMDA:ゼップバウンド電子添文/マンジャロ電子添文 §8.15

マンジャロは2型糖尿病の治療薬。美容や減量目的は適応外。同成分のゼップバウンドは別製品で、その承認をマンジャロへ当てはめない。
マンジャロの国内承認適応と美容・減量目的の適応外使用は区別します。
解説

注射の使い方

承認された2型糖尿病治療の用法では、週1回2.5mgから開始し、4週間後に5mgへ増量します。その後の増量は効果や体調を確認して判断します。これは美容目的の使用量を一律に示すものではありません。注射量や間隔を自己判断で変更せず、処方時の指示に従ってください。

自己注射では、医療機関で器具の使い方と廃棄方法の説明を受け、手順を確認してから使用します。電子添文 §6・7・8.14

注射する場所と、使用前の確認

腹部・太もも・上腕部への皮下注射で使用し、同じ部位でも毎回位置を変えます。使う前に、注入器の破損や薬液の変色・浮遊物がないか確認してください。異常があるときはそのまま使わず、医療機関や薬剤師へ確認します。操作の細部は製品の取扱説明書と、医療機関で受けた指導に従ってください。電子添文 §8.14・14

注射を忘れた場合

電子添文では、次の予定日まで72時間以上ある場合は気づいた時点で投与し、72時間未満ならその回を見送り、次の予定日に投与するとされています。曜日を変更するときも、前回から72時間以上の間隔が必要です。投与したか曖昧な場合や日程に迷う場合は、追加で注射する前に医療機関へ確認してください。電子添文 §7.2

解説

副作用と受診が必要な症状

吐き気、嘔吐、下痢、便秘、腹痛などの消化器症状が起こることがあります。症状が続く場合や食事・水分が取れない場合は、処方した医療機関へ相談してください。下痢や嘔吐に伴う脱水にも注意が必要です。

重大な副作用には、低血糖、急性膵炎、胆道系の障害、アナフィラキシー・血管性浮腫、腸閉塞を含むイレウスがあります。嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛、高度の便秘と腹部の張りなどがあれば、使用を中止して速やかに医師の診断を受けてください。「そのうち治る」と決めつけて使い続けないことが大切です。電子添文 §8・11

低血糖の症状と対処

冷汗、動悸、手の震え、強い空腹感、めまいなどは、低血糖の症状として現れることがあります。電子添文では、低血糖症状がある場合には糖質を含む食品の摂取などの対処を行うとされています。ただし、α-グルコシダーゼ阻害薬を併用している場合はブドウ糖が必要です。使い始める前に、低血糖の見分け方とご自身の併用薬に合う対処を医師に確認してください。電子添文 §8.4・11.1.1

解説

診察前に伝えていただきたいこと

1型糖尿病、糖尿病性ケトアシドーシスなど、使用できない状態があります。過去の薬によるアレルギー、膵炎、重い胃腸の病気、腸閉塞や腹部手術の経験、糖尿病網膜症などを医師に伝えてください。手術や麻酔の予定がある場合も、使用中であることを担当医へ申し出てください。

インスリンなどの糖尿病薬は低血糖の危険性に関係します。経口避妊薬やワルファリンなども確認が必要です。処方薬だけでなく、市販薬を含めて使用中の薬を伝えてください。電子添文 §2・9・10

妊娠・授乳中の使用

妊娠中、または妊娠している可能性がある方には投与しません。妊娠する可能性がある方は、使用中と最終投与後1か月間の避妊について医師に相談してください。経口避妊薬への影響にも注意が必要です。授乳中の使用は、薬による治療と母乳栄養の利益を踏まえた判断が必要です。電子添文 §9.4–9.6・10

保存

保存方法

光を避け、凍結させず、2~8℃で保存します。凍結した薬は使用しないでください。室温保存の場合は30℃を超えない場所で外箱に入れたまま保管し、21日以内に使用する条件が定められています。保管温度や期間が分からなくなった場合は、使用前に医療機関または薬剤師へ確認してください。電子添文 §20

受診

オンライン診療で受ける前に

マンジャロは医師の処方により使用する医療用医薬品です。オンライン診療は、商品の注文だけで完了する一般の通販とは異なり、医師が病歴や使用中の薬、治療の目的を確認して処方を判断します。電子添文:規制区分

当院ではオンラインで相談できますが、予約によって処方が確定するわけではありません。予約・問診・診察・配送の案内はマンジャロのオンライン診療ページで確認できます。

費用を見るときは、1本と4本のどちらの価格か、規格、送料などを分けて確認すると比較しやすくなります。自己注射の説明を受けられるか、使用中の体調変化をどこへ相談するか、届いた薬をどう保管するかも、受診時に確認しておきましょう。

処方

当院で相談するには

当院の薬代は4本で、2.5mgが29,800円、5mgが49,800円、7.5mgが74,800円です(いずれも税込)。配送には冷蔵のクール便を使用し、送料は1,050円です。処方する用量は診察で判断します。

当院のマンジャロ診療は自由診療です。料金・配送と予約の案内は、マンジャロのオンライン診療・処方料金にまとめています。希望する薬があっても、診察の結果によって処方できないことがあります。

美容・痩身目的の適応外使用による健康被害は、医薬品副作用被害救済制度の給付を受けられない可能性が非常に高いとされています。厚生労働省:救済制度の注意

まとめ

安全に使うためのポイント

  1. 美容・減量目的が適応外使用であることを確認する。
  2. 注射量・間隔・併用薬を自己判断で変更しない。
  3. 妊娠の可能性、病歴、使用中の薬を診察時に伝える。
  4. 持続的な激しい腹痛など、本文に示した症状があれば中止して速やかに受診する。
  5. 保存条件を守り、自己注射と器具の廃棄方法を確認する。
FAQ

よくあるご質問

マンジャロは国内未承認の薬ですか?

薬そのものは2型糖尿病の治療薬として国内承認されています。美容・減量目的で使う場合は承認された用途の範囲外です。「薬の国内承認」と「使う目的の承認」を分けて確認します。

注射量を増やせば早く効果が出ますか?

自己判断で増量しないでください。体調、治療効果、副作用を医師が確認して調整する薬です。体重減少の大きさや速さを保証することもできません。

冷蔵庫から出したら、すぐ使えなくなりますか?

室温で保管できる条件もあります。30℃以下・外箱内・21日以内という条件を確認し、凍結や高温、保管履歴が不明な場合は使用前に相談してください。

いつから効果が出ますか?

治療の目的や用量、体調によって異なります。血中濃度が高くなる時刻を、そのまま食欲や体重が変わる時期と考えることはできません。本文の研究結果は特定の対象・期間での平均であり、個人の開始後何日という目安ではありません。変化と体調を医師と一緒に見直します。

オンラインなら診察なしで購入できますか?

当院では医師の診察で処方の可否を判断します。一般の通販のように、希望する規格を選ぶだけで購入できるわけではありません。診療の流れと費用はオンライン診療・処方料金の案内をご確認ください。

この記事の監修医

森田 將 医師(もりた まさし)
新橋銀座スウィフトクリニック 監修医師

  • 日本泌尿器科学会 専門医・指導医
  • 日本内分泌学会 専門医
  • 医学博士(昭和大学)
  • 昭和大学医学部 卒業
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